ハーバードメディカルスクール薬剤疫学・薬剤経済学部門規制・治療・法律プログラムの研究で、早期承認された抗がん剤の臨床的有用性と規制上の成果を検討し、迅速承認を受けた抗がん剤のほぼ半数が、5年間の追跡調査を経ても生活の質や生存率の改善に至らなかったことを示した。2013年から2023年の間に迅速承認が付与された129の抗がん剤を調査し(これらはすべての迅速承認の80%を占めている)、5年以上の追跡調査が行われた46の適応(2013~2017年承認)のうち、約3分の2(29、63%)が通常承認に変更され、10(22%)が取り下げられ、 7(15%)が中央値6.3年後も継続中。
論文では、米国の早期承認制度の意味を否定しているものではないが、日本では、一度承認したものを取り消すことが困難であることから、米国の早期承認の対象になった製品の評価を慎重に行うことも必要と考えられる。
ニュースソース
Ian T. T. Liu, Aaron S. Kesselheim, Edward R. Scheffer Cliff: Clinical Benefit and Regulatory Outcomes of Cancer Drugs Receiving Accelerated Approval.
JAMA. Published online April 7, 2024. doi:10.1001/jama.2024.2396
キーワード
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2024年4月9日