2024年5月23日、FDA 医薬品評価研究センター(Center for Drug Evaluation and Research:CDER)は、ジェネリック医薬品使用料改定(Generic Drug User Fee Amendments:GDUFA)の科学研究報告書を公開した。
ジェネリック医薬品科学研究プログラムは、GDUFAに基づき創設されたもので、ジェネリック医薬品の開発と評価の効率を改善することを目的としており、以下の2点の促進を目指している。
- メーカーがジェネリック医薬品を開発しやすくすることで、医薬品不足のリスクを減らし、競争を促進する。
- これらの製品をより入手しやすくすることで、患者の治療へのアクセスを向上させ、米国の患者が必要な医薬品を入手できるようにする。
毎年、FDAは複数の一般情報源から、ジェネリック医薬品への患者アクセスの拡大と加速において重要な研究の優先順位を特定する。2023年度には、以下の8分野が優先イニシアチブとして特定された。報告書では、この8分野ごとの成果が説明されている。
- 不純物: ニトロソアミンなどの不純物に対処するジェネリック医薬品の方法を開発
- 複雑なAPI: ペプチドやオリゴヌクレオチドなどの複雑な医薬品有効成分(API)に対する研究。生物学的同等性(BE)アプローチの効率を高めることである。複雑な原薬の化学組成、分子構造、分布、および関連する不純物プロファイルの特性評価のための研究と同等性評価アプローチ。
- 複雑な剤形と製剤:長時間作用型の注射剤、挿入剤、埋め込み剤(総称してLAIという)、ナノテクノロジー製品など、複雑な剤形や製剤に対する効率的な特性解析開発。特性評価すべき重要品質特性(CQA)の特定と試験方法の開発など。
- 複雑な投与ルート(Routes of Delivery):局所的に作用する胃腸薬、頬薬、舌下薬、吸入薬、鼻薬、眼薬、耳薬、皮膚外用薬、膣薬、直腸薬など、複雑な投与経路に対するBE研究アプローチ開発。
- 医薬品と医療機器の組み合わせ製品:複雑な医薬品と医療機器の組み合わせ製品に対するBE評価のアプローチ開発。
- 経口剤と非経口剤:経口製剤と非経口製剤のBEに影響を与える要因(製剤開発技術や特定集団など)についての研究。
- 定量的方法とモデル:BE研究効率化のための、in vivo、in vitro、in silicoモデル開発
- データ分析と人工知能:人工知能(AI)と機械学習(ML)ツールを含むデータ分析
ニュースソース
FDA: FY 2023 GDUFA Science and Research Report. https://www.fda.gov/drugs/generic-drugs/fy-2023-gdufa-science-and-research-report
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2024年5月27日