【論文】炎症性腸疾患患者の管理におけるバイオシミラーの利点:国際調査

IBD診療に携わる医師を対象にオンライン調査を行い、IBD患者におけるバイオシミラー使用の利点を調査した。アンケートは、バイオシミラーの使用に関する入手可能性、コスト、推奨事項、位置づけに関する42問で構成された。その結果、世界63カ国から合計233名の医師(88.4%が消化器内科医)が調査に参加した(日本からの回答なし)。回答者の3分の2以上がアダリムマブまたはインフリキシマブのバイオシミラーを1種類以上院内処方していた。アダリムマブとインフリキシマブのバイオシミラーは、先発品と比較して少なくとも30%のコスト削減が可能であった。バイオシミラーの使用によるコスト削減によって、医師が患者ケアの改善(3/233、1.3%)となったケースはわずかであったが、ほぼ半数の回答者が、バイオ医薬品のコストが治療アクセスへの制限となっていると回答した。また回答者の多くが、バイオシミラーの入手可能性は治療法の決定に影響を及ぼさないとの回答であった。

国際的な調査ではあるが、制度によるアクセスの違いなどが調査されておらず、研究意義は乏しい。

 

ニュースソース

Ferdinando D’Amico(Department of Gastroenterology and Endoscopy, IRCCS San Raffaele Hospital, 20132 Milan, Italy), et al.: Benefits of Biosimilars in the Management of Patients with Inflammatory Bowel Disease: An International Survey.
J Clin Med. 2024 May 24;13(11):3069. doi: 10.3390/jcm13113069.

(https://www.mdpi.com/2077-0383/13/11/3069で全文閲覧可)

 

キーワード
#バイオシミラーアクセス
#IBD

2024年6月25日
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