背景:日本のバイオシミラーガイドラインに関する「Q&A」では、日本におけるバイオシミラーの製造販売承認申請には、少なくとも1つの比較臨床試験における日本人参加者の登録が必要であることが明らかにされている。
研究デザインと方法:バイオシミラー開発における日本の臨床試験データの必要性について議論するため、承認されたモノクローナル抗体および融合タンパク質のバイオシミラーについて実施された比較臨床試験の傾向を分析し、公開情報に基づく全体集団と日本人集団との結果の整合性を検討した。
結果:日本人を登録した比較臨床試験数は25例であり、種類と割合は比較薬物動態試験が13例(52%)、比較有効性試験が12例(48%)であった。すべての比較臨床試験において、全体集団と日本人集団との間で一貫した結果が示された。
結論:本研究により、一定の条件を満たせば、バイオシミラー開発において比較臨床試験への日本人参加者の登録は必ずしも必要ではない可能性が示された。このことは、2024年1月に厚生労働省が発表したQ&A文書の改訂版にも記載されている。
ニュースソース
Ryosuke Kuribayashi(Office of Cellular and Tissue-Based Products, Pharmaceuticals and Medical Devices Agency, Chiyoda-ku, Tokyo, Japan), et al.: Revisions to the requirement of the Japanese clinical study data for biosimilar developments in Japan.
Expert Opin Biol Ther. 2024 Jul 6. doi: 10.1080/14712598.2024.2377300. Online ahead of print.
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