デューク大学マルゴリス健康政策センターは、2024年7月25日、「迅速な承認と適用範囲決定のためのリアルワールドデータとリアルワールドエビデンスの適用」と題するホワイトペーパーを公表した。
アンメット・メディカル・ニーズを抱える患者に迅速に効果的な製品を提供するためにリアルワールドにおける実証可能な安全性と有効性の必要性にも対処する必要性が生じている。FDAは、2024年7月24日、「Real-World Data:医薬品および生物学的製剤の規制上の意思決定を支援するための電子カルテおよび医療請求データの評価」とする業界向けガイダンスを最終決定した(7月25日既報https://www.pcubed.jp/medicine/20240725-1048/)。
このホワイトペーパーは、FDAによる早期承認決定の状況、関連する支払者の考慮事項、および3つの医療製品のユースケース(Elevidys、Vijoice、Keytruda)について検討している。FDAの早期承認パスウェイの中で治療法を評価する際に、規制当局と支払者双方に情報を提供するための総合的なエビデンスパッケージの一部として提出されるリアルワールドデータ(RWD)について、現在の事象に基づいた考察している。特に、RWDの情報源が規制当局と支払関係者の間で共有されているエビデンスニーズにどのように対応しているかを精査し、RWDソースの活用という観点から、実臨床におけるエンドポイントの選択、エビデンスの一般化可能性、登録とデータリポジトリのアプローチ、ポイントオブケア試験、外部対照群、民間支払者の考慮事項について具体的に検討している。
デューク大学マルゴリス健康政策センター(Duke Margolis Institute for Health Policy)は、デューク大学医学部の卒業生であるロバート・J・マルゴリスとその妻リサから、ロバート・アンド・リサ・マルゴリス・ファミリー財団を通じて1650万ドルの寄付を受け、2016年1月に設立され、2024年1月に研究所に昇格した。2024年7月時点でのセンター長は、Mark McClellan,博士(MD, PhD、元FDA長官)。
本センターは、より良い健康と医療のための政策立案と実施に情報を提供するために、学際的な学術研究や教育と関与をデューク大学とともに行っている。また、医薬政策に関する数多くの研究も行っている。例えば、医薬品不足に関し、米国議会に法案が上程されているが、同法案に対するコメントなども公表している(参考:デューク大学マルゴリスセンター医薬品不足防止・緩和法を支持するコメントを発出(7月27日)https://www.pcubed.jp/supply/related/20240727-1068/)。
ニュースソース
Duke Margolis Institute for Health Policy: Applying Real-World Data and Real-World Evidence for Accelerated Approvals and Coverage Decisions.
https://healthpolicy.duke.edu/publications/applying-real-world-data-and-real-world-evidence-accelerated-approvals-and-coverage
(ホワイトペーパー全文は、以下からダウンロード可)
キーワード
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