オランダの国民健康研究所(Zorginstituut Nederland:同組織HPの英語表記ではNational Health Care Institute)は、2024年7月16日、健康への影響が不明確なため、肥満に対するウェゴビーを基本健康保険において償還しないことを厚生スポーツ大臣に勧告したと発表した。
研究所は、この薬の体重減少効果は実証済みとしているが、患者への健康影響については大きな不確実性がある。 医療予算を含むリスクもある。 したがって、基本パッケージに含めることは、現時点では『社会的に正当化できない』としている。
過体重・肥満治療薬としてセマグルチドの償還が開始されれば、そのコストは年間13億ユーロに達する可能性がある。肥満は他の病気のリスクを高めることは明らかであるものの、メーカーの疾患モデルには、長期的な効果や、体重減少して薬剤中止後の推移などにおいて不確実性が多く、費用対効果が不明確であることを問題視している。また、セマグルチドの世界的不足も考慮されているとしている。
Zorginstituut Nederlandは、基本的な健康保険パッケージを取りまとめることを主な任務とする政府組織。オランダのすべての人が良い医療を受けられるよう、複雑であるが必要な選択を行っている(同ホームページによる)。
ニュースソース
Zorginstituut Nederland: Zorginstituut: geen vergoeding Wegovy voor obesitas wegens onduidelijkheid gezondheidseffecten
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2024年8月12日