WHO 抗生物質汚染を抑制するガイドラインを確定

世界保健機関(World Health Organization: WHO)は、抗菌薬耐性(antimicrobial resistance: AMR)に対処するため、抗生物質製造施設からの廃棄物を制限するガイダンス案を確定した1)。このガイダンス案は、昨年12月に発行されたドラフト版2)の修正版で、最終的には、2024年9月26日に開催される国連総会(United Nations General Assembly: UNGA)に提出される予定である。

Regulatory Focus web版によると3)、WHOはこのガイダンスを発表する中で、「抗生物質汚染によるAMRの出現と蔓延は、汚染の原因となった製造拠点で生産された医薬品を含め、抗生物質の有効性を世界的に損なう可能性がある」と述べ、「製造現場の下流の水域で抗生物質が高濃度であることが広く記録されているにもかかわらず、製造による抗生物質汚染はほとんど規制されておらず、品質保証基準は通常、環境排出に対処していないと指摘しているとする。
(同紙によると、WHOのコメントは、厚生労働省から出向しているDr Yukiko Nakatani, WHO Assistant Director-Generalのよう。)

ガイダンス案は、製造施設からの抗生物質排出を管理するための製造業者のための枠組みを示しており、目標が達成されていることを確認するための内部監査を含むリスク管理計画を実施すべきとしている。全てのヒトまたは動物用抗生物質を対象としており、一次包装を含む、原薬や製剤から最終製品までの全ての工程をカバーしている。

 

ニュースソース

  1. World Health Organization: Guidance on wastewater and solid waste management for manufacturing of antibiotics.
    https://iris.who.int/bitstream/handle/10665/378471/9789240097254-eng.pdf?sequence=1
  2. World Health Organization: Background Document for WHO Guidance on waste and wastewater management in pharmaceutical manufacturing with emphasis on antibiotic production. Evidence synthesis for deriving PNECs for resistance selection (Draft FOR PUBLIC CONSULTATION December 2023).
    /https://cdn.who.int/media/docs/default-source/wash-documents/burden-of-disease/evidence-synthesis-for-pnec-resistance-selection—public-consultation-231214.pdf?sfvrsn=d61a14f7_3
  3. Regulatory Focus: WHO issues guideline to curb antibiotic pollution.
    https://www.raps.org/news-and-articles/news-articles/2024/9/who-issues-guideline-to-curb-antibiotic-pollution?mkt_tok=MjU5LVdMVS04MDkAAAGVYxqYnW37ueqXIjAzBUHZtMUE5jz8bCtkmqJfn7YNo8x2WE_-dFlJTvPY6T4hjEVEt1DrpNjP0JSQCMQZzkRvJ5UQ9yN9U3xNMmXGT9KK

 

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2024年9月6日
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