【論文】低分子医薬品はバイオ医薬品に匹敵する健康効果をより低いコストで提供する

2024年11月Health Affairs記事(本文はアクセス不可)。
2022年インフレ抑制法(Inflation Reduction Act of 2022)により、メディケアは選択された低分子医薬品について、食品医薬品局(FDA)の承認から9年後、選択されたバイオ医薬品については承認から13年後に最大公正価格を交渉することが義務付けられている。 これらの期間の相違は、低分子医薬品とバイオ医薬品の相対的価値について疑問を投げかけるものである。

1999~2018年の期間にFDAによって承認された低分子医薬品と生物学的製剤の増分QALY(質調整生存年)、増分費用、増分費用効果比(ICER)を比較した。 マン・ホイットニーのU検定(中央値の比較)とコルモゴロフ・スミルノフ検定(分布の比較)を用いた。 その結果、低分子医薬品とバイオ医薬品のQALY増加の大きさは同等であることがわかった(0.08対0.10)。 低分子医薬品の方が、追加費用が少なく(4,738ドル対16,020ドル)、費用対効果が良好である(1QALY当たり108,314ドル対228,286ドル)。 メディケアの価格交渉に要する時間に関して同等性を持たせることが適切であろう。

 

ニュースソース

Katherine A. Clifford:Small-Molecule Drugs Offer Comparable Health Benefits To Biologics At Lower Costs.
Health AffairsVol. 43, No. 11:  https://doi.org/10.1377/hlthaff.2024.00363

 

2024年11月6日
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