欧州医薬品庁(EMA)は、エーザイとバイオジェンのアルツハイマー型認知症治療薬「レケンビ(Leqembi/lecanemab))」に対するスタンスを転換し、以前検討していたよりも狭い集団での承認を推奨した。
EMAのヒト医薬品委員会(human medicines committee)は2024年11月14日、APOE4(タンパク質アポリポタンパク質Eの遺伝子の特定の型)を1つまたは全く持たない初期のアルツハイマー病患者を対象に、レケンビに対する肯定的な意見を発表した。 委員会は、これらの患者はアミロイド関連画像異常(amyloid-related imaging abnormalities:ARIA)として知られる脳画像異常を経験する可能性が低い、脳の腫脹や出血につながる可能性のある副作用であるとした。CHMPは、7月にレケンビの広範なアルツハイマー病患者への使用を推奨したが、2021年にバイオジェンの別のアルツハイマー病治療薬であるアデュヘルム(Aduhelm)を拒否した際には、ARIAを主要な懸念事項として挙げていた。
2つのARIAを経験した患者のサブグループ解析を参照し、制限された集団ではレケンビのベネフィットがリスクを上回ると述べた。 制限されたAPOE4集団の中で、Leqembi患者の8.9%がARIA-Eを経験したのに対し、より広いLeqembi群では12.6%であった。 また、制限されたグループでは、12.9%の患者がARIA-Hを経験したのに対し、より広範な患者では16.9%であった。 ARIA-Eは脳内液貯留を伴うが、ARIA-Hは小出血を伴うとされる。
ニュースソース
European Medicines Agency: Leqembi recommended for treatment of early Alzheimer’s disease.
https://www.ema.europa.eu/en/news/leqembi-recommended-treatment-early-alzheimers-disease
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