米国食品医薬品局(FDA)は、オリゴヌクレオチドベースの治療薬(oligonucleotide-based therapeutics:ONT)の非臨床安全性評価に関するガイダンス草案を公表した。 このガイダンスでは、薬理学的および薬物動態学的特性、そしてさまざまな毒性試験の実施に関するFDAの期待が概説されている。ガイダンス草案へのコメントは2025年1月14日まで受けて受け付けている。
ガイダンス案では、antisense、small interfering RNA、microRNA、transfer RNA、decoys、aptamersなどのONTを扱っており、他のタイプの分子の一部であるONTは、医薬品のオリゴヌクレオチド部分の特性によっては、ガイダンスの対象となる可能性があるとされる。
ガイダンスでは、2種類の一般的な安全性評価に焦点を当てている。 1つ目はオンターゲット効果(誇張薬理学とも呼ばれ、対象ターゲットにおける薬理学的副作用による安全性の問題)を扱うものである。もう一方の一般的な安全性評価は、オフターゲット・ハイブリダイゼーション依存性の影響である。ほかにも、ONTの薬理学や薬物動態学などの問題を取り上げている。
【坂巻コメント:多様なモダリティ開発が進められる中、核酸医薬品も「中分子医薬品」として注目されている。わが国でも、核酸医薬品開発に係る開発ガイダンス策定が急がれるべきであるが、世界に先駆けてガイダンス策定することはできないものだろうか。】
ニュースソース
Food and Drug Administration:Nonclinical Safety Assessment of Oligonucleotide-Based Therapeutics.
https://www.fda.gov/regulatory-information/search-fda-guidance-documents/nonclinical-safety-assessment-oligonucleotide-based-therapeutics
キーワード
#核酸医薬品
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