【論文】薬剤師の臨床サービスによるプライマリ・ケア人材の構築

2024年11月13日公開のHealth Affairsの論文。

最近の米国医科大学協会(Association of American Medical Colleges)報告書によると、2036年までに20,200人から40,400人のプライマリ・ケア医が不足すると推定している。一人当たりのプライマリ・ケア医師数は長期にわたって減少しており、プライマリ・ケアの現場で働く全臨床医(医師、ナース・プラクティショナー、医師助手)の割合は停滞している。2021年には、全医師のうち、研修医から3~5年後にプライマリ・ケアを実践していたのは、わずか15%であった。

一方、2000年以降、米国のすべての薬学部/単科大学は、薬学博士(PharmD)を唯一の専門職学位として提供している。 ほとんどの薬学卒業生は、大学院レジデンシープログラムや特定の認定プログラム(例えば、予防接種、糖尿病教育者、禁煙、抗凝固管理)を修了している。また、薬剤師のための15のボード認定専門分野があり、薬物療法、外来ケア、または老年医学のボード認定を受けた米国の薬剤師が37,000人以上いる。

質の高いプライマリ・ケアの実施Rebuilding the foundation of health careにおいては、質の高いプライマリ・ケアを促進する要因の一つとして、プライマリ・ケアの中核をなす医師、看護師、医療補助者以外の専門職間チームを訓練し、実施することを挙げている。 これらのチームには、包括的な薬物療法管理サービスを通じて薬物療法を最適化し、安全で効果的で、手頃な価格で、便利であることを保証するために、薬剤師を含めるべきであるとしている。

そのほか、論文では、薬剤師の仕事量、健康状態、患者アクセスへの影響に関する研究、薬剤師の統合に対する償還の課題などが論じられている。

 

ニュースソース

Marie Smith Thomas Bodenheimer Kyle Robb:Building The Primary Care Workforce With Pharmacist Clinical Services.
Health Affairs Forefront. November 13, 2024. 10.1377/forefront.20241112.874719

 

2024年11月15日
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