【論文】韓国における医療費の増加と価値

JAMA Health Forum、2025年1月24日公開論文。

韓国の医療費は2010年から2019年にかけてほぼ倍増した。しかし、障害調整生存年(DALYs)の変化という観点から、こうした支出増加の要因と効果については検討されていない。そこで、同期間の医療費とDALYの変化の要因を評価し、医療費増加の価値を評価した。医療支出は医療と長期介護の総支出として計算し、健康利益は回避されたDALYとして測定した。医療支出の価値は、1人当たりの支出の変化と1人当たりのDALYの変化の比率として推定した。

韓国の総医療費は2010年の550億ドルから2019年には920億ドルに増加した。一人当たりの支出の増加が増加の52.9%を占め、高齢化と人口規模(35.6%、11.4%)がこれに続いた。DALY総数は1,140万人から1,220万人に増加した。人口高齢化が増加の269.4%を占め、次いで人口増加(64.0%)であった。

しかし、1人当たりのDALYは減少し(-233.4%)、これは国の年齢構成を考慮すると、1人当たりの健康負担が少ないことを反映している。このような健康改善の50%と80%が医療費に起因すると仮定すると、1DALY削減あたりの推定支出は20,678ドルとなる。韓国のDALY削減1人当たりの支出は、推定値の低い範囲にあり、他の高所得国と同程度である。

 

ニュースソース

Sungchul Park(Department of Health Management and Policy, Korea University, Seoul), et al.: Health Care Spending Increases and Value in South Korea.
JAMA Health Forum. 2025;6(1):e245145. doi:10.1001/jamahealthforum.2024.5145((オープンアクセス)

 

2025年2月6日
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