EMAは、リリーのアルツハイマー治療薬の承認を拒否

欧州医薬品庁(European Medicines Agency:EMA)は、2025年3月27日、早期アルツハイマー型認知症治療薬Kisunla(一般名:donanemab、申請者:Eli Lilly Nederland B.V.の製造販売承認を拒否するよう勧告した。申請者は、意見書を受け取ってから15日以内に再調査を求めることができるが、この決定に対して控訴する意向であるとされる。

承認拒否の主な理由は、アミロイドβを標的とするモノクローナル抗体医薬品であるKisunlaの特有の副作用であるアミロイド関連画像異常(amyloid‑related imaging abnormalities:ARIA)の頻発とされる。ARIAは、プラセボ群14.9%に対し、Kisunla群hは36.8%で発生した。ほとんどの症例は症状を伴わなかったが、キソンラを投与された人の1.6%に重篤なARIA事象が発生し、3例で死亡に至った。

さらに、この副作用の発現リスクが低いことが知られているApoE4のコピーを持たない、少数のグループにおけるARIAの発生率を調べたところ、ARIAはKisunla群の24.7%に対し、プラセボ群では12%であり、重篤なARIAイベントもKisunla群で発生し(0.8%)、そのうちの1例は死亡に至った。

有効性に関しては、(詳細は割愛)Kisunla群がプラセボ群に比べ、悪化を予防する可能性のあるデータが得られているが、ApoE4のコピーを持たない群では、その値の差は小さく、長期的な有効性データも示されなかった 。

結論として、Kisunlaのアルツハイマー病の治療に対するアンメット・メディカル・ニーズは認めるものの、ApoE4 コピーを持たない患者におけるKisunlaのベネフィットはそのリスクを上回らないとしている。

 

ニュースソース

European Medicines Agency:Kisunla-donanemab.
https://www.ema.europa.eu/en/medicines/human/EPAR/kisunla?utm_campaign=the_readout&utm_medium=email&_hsenc=p2ANqtz-_cIAIrZMdMHn4V6udMHGLacPhQWb1DGdEgPnrnBeTa_dZFcIXjI945bwbpWlnfSiteHdnBIgXZxn1He-fEAaEX3qHHeFmZu3aLtziswnukFmClkNU&_hsmi=354054005&utm_content=354054005&utm_source=hs_email

2025年3月29日
このページの先頭へ戻る