米国食品医薬品局(Food and Drug Administration:FDA)は、2025年3月28日、第VIII因子または第IX因子インヒビター(中和抗体)の有無にかかわらず、血友病の出欠予防に用いられる新薬Qfitlia(fitusiran)を承認したと発表した。Qfitliaは、サノフィがAlnylamアルナイラムからライセンス供与した新しいRNAiベースの治療薬で、12歳以上の血友病Aまたは血友病Bの成人および小児患者における出血エピソードの予防または頻度の減少を目的とした定期的な予防薬。
血友病Aおよび血友病Bは、それぞれ凝固第VIII因子(FVIII)または第IX因子(FIX)の機能不全または欠損によって引き起こされる遺伝性出血性疾患。これらの血友病患者は、適切に血液を凝固させることができず、けがや手術の後に通常よりも長い時間出血することがある。また、筋肉、関節、臓器に自然出血を起こすことがあり、これは生命を脅かす可能性がある。これらの出血エピソードは通常、VIII因子またはIX因子を含む製剤、あるいは因子を模倣した製剤を用いたオンデマンド、エピソード治療または予防のいずれかによって管理される。Qfitliaは欠乏している凝固因子の代わりにはならない。 むしろ、アンチトロンビンと呼ばれるタンパク質の量を減らし、血液凝固に重要な酵素であるトロンビンを増加させるもの。
Qfitliaの平均費用は年間642,000ドル(約96百万円)になるとされる。日本で承認されたバイスペシフィック抗体医薬のヘムライブラの初収載時薬価での年間薬剤費は約65百万円。
ニュースソース
Food and Drug Administration:FDA Approves Novel Treatment for Hemophilia A or B, with or without Factor Inhibitors.
https://www.fda.gov/news-events/press-announcements/fda-approves-novel-treatment-hemophilia-or-b-or-without-factor-inhibitors
(参考論文) 白幡 聡:論説―医療経済の視点から血友病治療を考える.
日本血栓止血学会誌2021 年 32 巻 1 号 p. 55-63 DOI https://doi.org/10.2491/jjsth.32.55