(論文)メディケイドにおける抗肥満薬の保険適用と償還について

GLP-1阻害薬は、もともと糖尿病治療薬として上市され、その後、別ブランドで肥満症治療薬としても上市されている。また一部の製品は、長期的な心血管系の転帰改善についても認められている。メディケアのパートDプランでは抗肥満薬をカバーすることは法律で禁止されているが、州のメディケイドプログラムではより柔軟な対応も可能である。本論文では、50州における2種類のGLP-1 RA(リラグルチド、セマグルチド)の糖尿病治療薬と肥満症治療薬についての償還処方数を検討している。特にFFS(fee-for-service)でのメディケイドからの償還とMCO(managed care organization)からの償還で層別化した。その結果、公的フォーミュラリーリストがある47州のうち10州(21%)が少なくとも1つの抗肥満薬をカバーし、5州(11%)は少なくとも1つの抗肥満薬を無制限にカバーしていた。8州がFFSメディケイドを通じて、14州がMCOを通じて抗肥満薬に払い戻しを行っていたことが明らかとなった。
ブランドの違いや肥満への償還の制限があっても、償還への圧力により使用が進むことが示されている。

ニュースソース
Benjamin Y. Liu, Benjamin N. Rome: State Coverage and Reimbursement of Antiobesity Medications in Medicaid. March 14, 2024
JAMA. 2024;331(14):1230-1232. doi:10.1001/jama.2024.3073

 

キーワード
#GLP-1阻害薬
#メディケイド

2024年4月10日
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