【論文】米国ジェネリック医薬品の原薬が世界的に不足

2024年4月29日オンライン公開の米国医師会雑誌(JAMA)に、2020~2021年に米国で報告されたジェネリック医薬品供給不足の原薬の世界的な供給状況についての研究が公開された。研究は、FDAに報告された供給不足とそれら供給不足について、世界のジェネリック原薬メーカーの情報を含むデータベースであるClarivate AnalyticsのCortellis Generics Intelligence(CGI)データベースと突合して分析が行われている。このデータベースには、製造施設の数と所在地、米国で最初に承認されたジェネリック医薬品の代理申請(ANDA)年、ANDA保有者数(その原薬を使用する米国で承認されたジェネリック医薬品メーカー数の代理)、投与経路、治療カテゴリーが含まれている。
2020年1月1日から2021年12月31日の間にFDAによって記録された医薬品供給不足は194件で、平均(SD)期間は844.6(633.8)日、162のユニークなジェネリック原薬を含み、そのうち147(91%)がCGIデータベースと突合できた。世界で製造されたジェネリック原薬の10.7%が米国のジェネリック医薬品不足に関連しており、供給不足となった原薬を生産する施設のうち、インドに所在する施設は合計96施設(35.3%)、イタリア33施設(12.1%)、中国29施設(10.7%)、米国26施設(9.6%)であった。供給不足に関連する原薬メーカーを特定することは、FDAの査察の指針となり、脆弱な市場における新規参入企業の承認の優先順位付けに役立つ可能性があるとしている。

ニュースソース
Mariana P. Socal, Matthew A. Crane, Gerard F. Anderson: Global Production of Active Pharmaceutical Ingredients for US Generic Drugs Experiencing Shortages.
JAMA. Published online April 29, 2024. doi:10.1001/jama.2024.5296

キーワード
#ジェネリック医薬品原薬
#供給不足

 

2024年4月30日
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