英国ジェネリック製薬協、供給問題ダッシュボードを更新

英国ジェネリック製薬協(British Generic Manufactures Association:BGMA)は、2024年5月3日、英国政府DHSCとNHSのデータに基づき、イングランドにおけるジェネリック医薬品の供給問題数の月次スナップショットを更新した1)。この分析は、2022年2月以降実施されているが、専門薬局サービス(Specialist Pharmacy Service :SPS)のウェブサイト上でも公開されている2,3)。今回の分析の主な結果は以下の通りである。

  1. 医薬品タリフに占める供給不足事例の割合=0.03%
  2. 影響が大きい供給問題と分類されたジェネリック医薬品の医薬品タリフに占める割合=0.09%
  3. 影響が中程度の供給問題と分類されたジェネリック医薬品の医薬品タリフに占める割合=1.84%
  4. 影響が小さい供給問題と分類されたジェネリック医薬品の医薬品タリフに占める割合=0.35%
  5. ジェネリック医薬品の供給不足が6ヶ月以上続いている割合=44.8%
  6. 現在、深刻な供給不足プロトコルが実施されているジェネリック医薬品の事例数=1例

(坂巻コメント)「深刻な供給不足プロトコルが実施されているジェネリック医薬品」というカテゴリーではあるが、日本に比べると問題事例数は少ない。
なお、深刻な供給不足プロトコル(Serious shortage protocols:SSP)は、2019年2月、ヒト医薬品規則Human Medicines Regulations 2012の変更に伴い導入されたもので、保健社会福祉省(DHSC)が、特定の医薬品や器具が深刻な不足状態にあると判断した場合、SSPが発行されることがある4)。SSPが発行された医薬品のの代替薬に対しては、別途、薬局の手数料と払い戻しの対象となる。

 

ニュースソース

  1. British Generic Manufactures Association1: BGMA supply issues dashboard.
    https://www.britishgenerics.co.uk/view-news/bgma-supply-issues-dashboard-may-2024.html
  2. Specialist Pharmacy Service:Recommended across the site
    https://www.sps.nhs.uk/
    ただし、Medicines Supply Toolは会員のみのアクセス(要パスワード)となっている。
  3. Specialist Pharmacy Service:Serious shortage protocols (SSP)
    https://cpe.org.uk/dispensing-and-supply/supply-chain/ssps/
  4. NHS: Serious shortage protocols (SSPs)
    https://www.nhsbsa.nhs.uk/pharmacies-gp-practices-and-appliance-contractors/serious-shortage-protocols-ssps

キーワード
#ジェネリック供給不足
#英国

2024年5月20日
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