FDA 医薬品供給チェーン安全保障法(DSCSA)

FDAは、2024年6月12日、医薬品供給チェーン安全保障法(Drug Supply Chain Security Act :DSCSA)のホームページを更新した1)。DSCSAは、2013年に偽造医薬品の流通からの排除を目指して制定されたものである。この法律は、医薬品がサプライチェーンを通過する際に追跡できるよう関係者の義務を規定している。一方で、DSCSAは、偽造薬やその他の違法薬物のような有害な医薬品を受け取ることから患者を守るために、薬局が従わなければならない要件を示している2)。ただし、小規模調剤業者(薬局)および該当する場合にはその取引先に対して、2026年11月27日までの猶予期間を設けている3)。今回のホームページ更新は、この猶予期間に関する情報提供を目的としたものと思われる。

(坂巻コメント)DSCSAは偽造医薬品排除を目的としたものであるが、医療用医薬品すべての工場出荷から薬局調剤までをトレースできる。無意味な医療用医薬品在庫量把握の仕組みを構築するより、米国の仕組みを参考にした流通トレースの仕組みの方がよっぽど現実的である。

 

ニュースソース

  1. FDA: Drug Supply Chain Security Act (DSCSA)
    https://www.fda.gov/drugs/drug-supply-chain-integrity/drug-supply-chain-security-act-dscsa
  2. FDA: Pharmacists: Utilize DSCSA Requirements to Protect Your Patients.
    https://www.fda.gov/drugs/drug-supply-chain-security-act-dscsa/pharmacists-utilize-dscsa-requirements-protect-your-patients
  3. FDA: Waivers and Exemptions Beyond the Stabilization Period.
    https://www.fda.gov/drugs/drug-supply-chain-security-act-dscsa/waivers-and-exemptions-beyond-stabilization-period

 

キーワード
#FDA
#医薬品サプライチェーン

2024年6月17日
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