【論文】トランプ関税―カナダからの医薬品供給とコストへの影響

JAMA、2025年3月31日公開論文。米国の医薬品市場における供給実態を示し、米国の2025年4月2日からの追加関税導入による供給並びにコストへの影響を考察している。

データは、米国立衛生研究所の添付文書データベース(National Institutes of Health’s DailyMed package inserts database)およびIQVIAのMIDAS四半期売上・数量データ(2022年第4四半期から2023年第3四半期)を用いた。

2022年第4四半期から2023年第3四半期にかけて、米国市場では22,082品目の医薬品が販売された。そのうち411品目(1.9%)がカナダで製造されたもので、売上高は30億ドル。カナダで製造された411の医薬品のうち、79%(n=323)がジェネリック医薬品、21%(n=88)がブランド製品。

カナダは米国への医薬品供給国としては最大ではないが、関税はコストを押し上げ、サプライチェーンに負担をかける可能性がある。米国の医薬品30億ドルがカナダでの製造に依存しており、25%の関税により7億5000万ドルのコストが上乗せされると推定される。インフレ削減法の規定により、一部の支払者(すなわちメディケア)へのコスト転嫁は制限されているが、それでもメーカーは生産調整や流通経路の変更を行う可能性があり、サプライチェーンの脆弱性が増すことになると考察。

 

ニュースソース

Mina Tadrous(Leslie Dan Faculty of Pharmacy, University of Toronto):Trade Tariffs on Canadian Pharmaceuticals—Implications for US Drug Supply and Costs.
JAMA. Published online March 31, 2025. doi:10.1001/jama.2025.4583(オープンアクセス)

2025年4月1日
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